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原水爆禁止2020年世界大会オンライン

今年の原水爆禁止世界大会はコロナ禍のためオンラインでの開催です。

5日の特別集会は残念ながら、参加URLがメールで届かないというアクシデントがあり視聴できませんでしたが、「被爆体験の継承と普及、被爆者援護」というとても大切なテーマなので、今後、動画などが普及されたら学習会などで視聴したいと思います。

6日「世界大会広島デー」は問題なくオンライン参加できました。広島の被爆者・山田すみこさんは、僅か2歳で被ばくし仲の良かった家族が一瞬にしてバラバラになってしまった体験について、母は全身大やけどで被爆後数日で亡くなり、父は見つからずじまい、「家族に会えぬまま亡くなった父のことを思うと切ない気持ちでいっぱい」と涙声で語りました。

その後一緒に暮らした姉も重度の肺結核に苦しむなど、働きに出た兄姉とも離れ離れになり、親類の家に引き取られるも1週間~1,2年くらいのスパンで親戚中を転々とし、常に叔父や叔母に迷惑をかけているという思いから、学校から家に帰りたくない、自殺を考えたことも一度や二度ではなかった…とのお話は、聴いているだけでも胸が痛くなりました。

政府が初めて被爆者に目を向けたのは、原爆投下の12年後、近距離被爆者に対してのみ医療費の補助。原爆投下の15年(1960年)でやっと被ばくを原因とする入院・通院者への医療保障をはじめたが、家族を失った人々への償い、東京大空襲や沖縄戦などの戦争被害者、80万人ともいわれる人たちに何の保障も謝罪もしない政府、なおかつ憲法9条をも変えようとする政府への憤りも語られました。

3年前に国連で採択された「核兵器禁止条約」は50カ国の批准で効力を持つとされているなか、現在40カ国とあと一歩に迫っています。

原爆投下から75年、山田すみこさんのように、実体験を語ってくれる被爆者の方々は年々減っていきます。被爆した方々の「ふたたび被爆者をつくるな」という心の叫びを重く受け止めるとともに、唯一の被爆国でありながらアメリカの「核の傘」に依存し、「核抑止力」に固執する国の姿勢について、学習を繰り返し呼びかけの声を絶やさないことが大切だと改めて感じさせられました。