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非核の政府を求める会総会 & 記念シンポジウム

2月11日は県商連も参加する、非核の政府を求める静岡の会の総会が行われました。
「非核の政府を求める静岡の会」が立ち上がったのは30年前、呼びかけ人として中心的に動いた一人に、当時の県商連の粟竹会長がいらっしゃいました。
粟竹さんが亡くなってからも、つい数年前まで県商連事務所が連絡先になっていたため、非核の会と県商連にはちょっと深い関わりがあります。

総会に先立ち「ビバクシャ国際署名の前進でアジアの平和実現と核兵器廃絶の展望を!」と題した記念シンポジウムが行われました。
4人のシンポジストから、それぞれの立場でのビバクシャ国際署名の取り組みについて語られました。

静岡県平和・国民センターの鈴井事務局長と一緒に参加された「高校生平和大使」の女子高生2人は、昨年夏に長崎を訪れ平和式典出席や被爆者との交流で、被爆者とその家族から話を聴き、「自分たちは平和な日本で当たり前に生きている。戦争というなかでは、そんなごく当たり前のことが通らないことを知り胸が痛くなった」と、率直で素直な思いをたくさん語ってくれました。

被爆者の会二世部会・磯部典子代表の、被爆したお父様との関わりの中で、少女時代から核兵器廃絶を願って生きてきた力強いお話。
新日本婦人の会静岡支部事務局長・西部勝子さんの、「定年まで助産師として働く中、異常出産も数多く見てきた。ビキニ環礁で行われた水爆実験の後、日本全土を覆った放射性降下物の影響ではないか?それだけでなく薬害や子どもの貧困など、そういうものを解決するのが政治の仕事じゃないのか?という思いに突き動かされ、仲間とともに署名行動に取り組んでいる」というお話など、どの方のお話にも胸を打たれました。

シンポジウムの後、日本原水協の前川史郎さんによるミニ講演。
ミニと言っても、核兵器禁止条約をめぐる世界の情勢を簡潔ながらとても丁寧にお話ししてくれました。
核兵器禁止条約の調印国は現在70カ国、近い将来に条約発効が見込まれています。

昨年秋の国連第一委員会では禁止条約の早期署名・批准を呼びかける決議案採択に、12月までに126カ国が賛成していますが、、、核保有国、NATO(北大西洋条約機構)加盟29カ国、豪州、日本など計41カ国が反対しています。
反対する国の3倍もの国々が賛成するなか、被爆国日本の態度に批判は集中しています。

前川さんはこうした情勢を報告しながら、これからの運動について、最後に尊敬するガンジーの「いまをどう生きるかで未来が決まる」の言葉を用いて呼びかけました。

記念シンポジウムと講演の後の総会では、3・1ビキニデーに連帯し成功に力を合わせること、現在、県内2市(焼津市、藤枝市)しか採択されていない「日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求める意見書」の採択を広げるための取り組みを強めていくことなどが確認されました。