3月1日、被災67年2021年3.1ビキニデー集会がオンラインで開かれました。
コロナ禍の今年は午前中の墓参行進は中止、墓前祭は実行委員会の代表者や宗教者など限られた人数で行われ、その様子は集会の中でビデオで紹介されました。
毎年午後から行われる3.1ビキニデー集会、今年は県商連会議室を「静岡スタジオ」として、東京のメインスタジオと繋ぎ、3.1ビキニデー静岡県実行委員会の大和忠雄さん(県原水爆被害者の会会長)の開会あいさつなどを発信しました。
静岡スタジオには実行委員会の代表者と要員8人、そしてマスコミ関係者3社6人が詰めかけ、狭い会場がいっぱいになってしまったため、急きょ長机を外に出したりしながら対応しました。
第1部は来賓や政党からの連帯メッセージ、広島市長、長崎市長、静岡県知事、静岡大学学長に加え、高校生平和大使静岡県委員会からのメッセージが紹介されました。
どの方のメッセージも、2016年からスタートした「ヒバクシャ国際署名」の取り組みが大きなうねりとなり、2017年に核兵器禁止条約の国連採択につながったこと、そして122ヵ国の賛成、50ヵ国が批准し、今年1月22日、ついに核兵器禁止条約が発効されたことへの喜びと共に、引き続き日本政府の署名・批准を求め、いかなる核も廃絶、原発再稼働を許さない運動へのスタートとして改めて力を合わせようと、未来への希望にあふれたものでした。
第2部はピアニストの小島太郎さんによるピアノ演奏から始まりました。気持ちを清らかにするような綺麗な音色に、会場の参加者もじっくり聴き入っていました。
また、映画監督の坂田雅子さんによる「坂田雅子監督の見たマーシャル諸島のいま」ミニトークと映像配信は、何の罪も落ち度もないマーシャル島々の人たちが、アメリカによる水爆実験での被ばくに加え、気候変動による影響も直撃する小さな島々に暮らす人々の今をリアルに伝えました。
いまも故郷に帰ることができない島民の「終わったこと、過去のことではない」「どちらの場合も、大国の責任逃れは同じだ」という言葉が大変印象的でした。
各地の運動交流では県商連も参加する「非核の政府を求める静岡の会」の志田事務局長が、自治体の意見書採択の働きかけの取り組みや、先日立ち上がった「日本政府に核兵器禁止条約の批准を求める」署名推進県連絡会の活動の展望などを報告されました。
最後の集会アピール(案)は県商連事務局長が読み上げました。「(前中略)日本政府がアメリカの核政策に追随し、核兵器禁止条約に背を向けていることは世界唯一の被爆国にあるまじきことです。日本政府にアメリカの『核の傘』から抜け出し、率先して核兵器禁止条約に署名、批准することを求めます。新たな署名も始まりました。今こそ、非核、平和の国民世論を広げ連帯と共同を豊かに発展させましょう」アピールはWEB上で全会一致の採択が確認されました。
ウェビナー参加は全国で612スポット、大きな会場で数十人で参加していたというところもありました。焼津に集まることができないのは残念でしたが、「WEBだから参加できた」という方も少なくなかったようで、今後、新たな形での集会や運動への展望も広がりました。